テーマ: 総合知とコーチング学
講演者: 青山清英 (日本大学)

概要
2017年に上梓された『コーチング学への招待』にあるように、コーチング学はスポーツの「練習と指導に関する一般理論」として発展してきた。そして、その学問的眼目は、「現場の様々な課題を解決する」ことにある。この「現場の課題解決」といった目標は、なにもスポーツ科学に限ったことではなく、多くの科学分野で目指されている研究の志向性でもある。例えば、日本学術会議の「新しい学術の体系委員会」は、2003年に『新しい学術の体系−社会のための学術と文理の融合−』をまとめている。そのなかで「現象の認識」を目的とする理論的・経験的な知識活動を「認識科学」(epistemological science)と定義し、「現象の創出や改善」を目的とする理論的・経験的な知識活動を「設計科学」(designing science)と名付けて学術体系に導入することを提言している。
また政策面では、第6期科学技術・イノベーション基本計画において、人文・社会科学の「知」と自然科学の「知」の融合による「総合知」により、人間や社会の総合的理解と課題解決を目指すことが示されている。コーチング学は、スポーツ科学のなかでも実践領域として存在するところにその存在理由がある。『コーチング学への招待』を上梓した後、『球技のコーチング学』、『評定スポーツのコーチング学』を上梓し、本学会中には『測定スポーツのコーチング学』が発刊され、「コーチング学の体系化」に関わる作業が一区切りとなる。本講演では、コーチング学の体系化に関わるさまざまな事業に関わってきた者として、「総合知とコーチング学」という視点から、今後のコーチング学研究のあり方について示したい。
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